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トランスファー
速いAT / 遅いAT 2020.02.23 追加アリ
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【問1】MT車に乗る私は、信号待ちからの発進加速で同車種のトルコンAT(オートマチック・トランスミ
ッ ション)車に勝てません。 半クラッチを多用して高いエンジン回転数を保てば勝てるのですが、信
号毎 に高いエンジン回転数を保って半クラッチすれば、あっと言う間にクラッチが終わってしまいま
す。
あいつら(同車種のトルコンAT仕様車)は、何か特別なチューニングが施してあるのでしょうか。
【問2】彼女も使用することがあるため、次のクルマはトルコンATの○○(←任意の車名を入れましょう
♪)にしようと思います。 しかし、周りの連中が寄って集って「ATなんか遅いから止めとけ」と忠告し
て くれます。 ミッション単体の重量が重いのは認めますが、それほどにATはスポーツ走行に向いて
い ないのでしょうか?
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【答】インターネット上でオイルネタの次に都市伝説が多いのがトルコンATですね。
まず、トルコンとは何かを思い出してください。
「トルコンとは流体継手のことジャン」
はい、正解です。 しかし、それはトルコンの本質を表した言葉ではありません。
「トルコンとはトルク・コンバーターの略語である」
これがトルコンの本質を表した回答です。
もちろん、学校の試験でこう答えたら「×」を貰うでしょうけど(単なる語彙の説明ですからね 笑)。
さて、ではトルク・コンバーターとはどういう意味なのでしょうか。
それは文字通り、「回転力(=トルク)」「変換器(=コンバーター)」です。
┌─────────────────────────────────┐
│トルクコンバーターの仕組み(なぜトルクがコンバートできるのか?)を│
│記事にしました。 │
│拙稿ではありますが、よろしかったらご参照ください。 │
│ │
│ ◆ 滑るトルコンで加速度UP? │
│ http://cabad806.sonnabakana.com/page711.html │
└─────────────────────────────────┘
トルコンは、タービンライナーとステーターの間でフリュードを回します。 このためポンプインペラー
と タービンライナーの速度差が大きい場合に、ライナーを押して尚余ったフリュードの運動エネルギー
が再 びライナーを押します。
この作用に因って、ポンプインペラーとタービンライナーの速度差が大きい場合に伝達トルクが増大
し ます。
文字通り、トルクがコンバートするワケです。
この作用が発進加速に於いて有利に働きます。
エンジン回転数と副変速機のインプットシャフトの回転数との差が大きい場合、つまり、発進の 際に
大きくアクセルを開け、エンジン回転数が大きくなった場合に、副変速機のインプットシャフトに加わ る
トルクが大きくなるのです。
したがってトルコンATは、発進加速に於いて、深くアクセルを踏み込むだけで実際にエンジンが搾り
出 しているよりも大きなトルクでクルマが動くのです。
だから、クラッチを労わって発進するMT車よりも速いのです。
しかし、速度が乗り、コンバーターレンジの速度比の小さい(速度差の大きい)領域を使わなくなれ
ば、 トルコンATは「副変速機の変速段数の少なさ」や「自動変速であるが故のギア選択の任意性の低
さ(手 動選択もコンピュータの介入が過激な変速操作を阻む)」が露呈し、スポーツ性は低いと言わざ
るを得ま せん。
また、ヘアピンカーブなどの低速域に於いては、トルクがコンバートされてしまうことに因り、ドライバ
ー の意図に基いた駆動力調整が困難になります。 トルコンATのこの特性は、繊細なスポーツドラ
イヴィ ングに障ります。
もちろん、単純に重いという点や、流体継ぎ手であるが故に伝達ロスが大きいという点も、スポーツド
ライヴィングに向いていないでしょう。
ただ、それでも自称走り屋レベルでの腕比べなら、同車種のAT車がMT車に勝つことは十分可能で
す。 それ程大きな技術の隔たりがなくても、スポーツドライヴィングに於けるMT車の優位性はひっく
り 返ります。
「AT車だからスポーツドライヴィングが出来ない」ワケではありません。 少々不利なだけです。
僅 かな差が黒白を決する純然たる速度競技をトルコンATで戦うことは蛮勇だと思いますが、峠や走
行会 レベルならトルコンATも捨てたものではありませんよ。
2020.02.23 追加
なお、MTの場合、幾ら 「 稲妻シフトぉー!」 と叫んで、シンクロを痛める覚悟でシフトレバーを操作し
ても、クラッチペダルを踏んでからギアチェンジして、クラッチペダルを離すまでの間は、どうしたってエ
ンジンの出力を地面に伝えることができません。 この点に限っていえば、トルコンATやCVT、DCTの
方が圧倒的に有利です。 なので、最初にこの記事を書いた頃と異なり、ATの制御が高度に成った今
は、少なくともタイム的な有利不利でいうならATの方が有利な時代になっています (悔しいですけど)。
また、余談ではありますが、CVTの場合は、最大出力を発揮する回転数を保ったままで出力軸の回
転数を変えることが可能ですので、そういう制御をした場合、同じエンジンでも恐ろしい迄に速い仕様
のクルマを造る事が可能です。 ただし、エンジンとCVTが耐えられるならば、という前提が付きます
が。
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