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ブレーキ
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【問】 ブレーキパイプが膨らむと制動力って落ちるの?
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【答】 ブレーキホースやオイルクーラーのホース、フィッティングパーツで有名な某メーカ
ーの広告に拠れば、「純正のブレーキホースは膨らむので圧力損失が発生し、制動力が落ち
る」と説明されています。
「だから、当社のテフロン&ステンメッシュ製のブレーキホースを買え」と(笑)。
しかし、中学校の理科の授業で「パスカルの法則」を習った事を覚えている人なら頭の上
に?マークが浮かぶ筈です。
なぜならパスカル曰く「流体の静止した圧力経路は、その全ての壁に掛かる圧力は同じであ
る」のですから。
その法則に従うのなら、マスターシリンダー内の圧力も、ブレーキホース内の圧力も、キャ
リパーシリンダー内の圧力も同じでなければなりません。
でも、「圧力損失」って言われると何となく「そうなのかな?」って思ってしまいますよ
ね。
ですが、この「圧力損失」という現象は、流体の静止した圧力経路には発生しません。
インタークーラーの前後や、オイルクーラーの前後の様に、流体の流れている圧力経路にお
いてのみ発生する現象なのです。
素通しのパイプがあるとしましょう。
この中を流体が通っていて、入口と出口に圧力差がないと仮定します。
――――――――――――――
←← ←←
←← ←←
――――――――――――――
このパイプの途中を絞るとどうなるでしょうか?
―――――┐ ┌――――――
└―┘
┌―┐
―――――┘ └――――――
単位時間あたりに細い部分を通過出来る流体の量は、
単位時間あたりに太い素通しのパイプを通る流体の量よりも少ないです。
ですので、流れが滞って、入口側の圧力が上昇します。
―――――┐ ┌――――――
└―┘ ←←←
┌―┐ ←←←
―――――┘ └――――――
一方、出口側は、細い部分を通って来る流体で内圧が上昇していますから、
細い部分を通る流体の量が、素通しのパイプの時よりも少ない以上、必然、素通しのパイプ
の時よりも低くなります。
―――――┐ ┌――――――
← └―┘ ←←←
← ┌―┐ ←←←
―――――┘ └――――――
この圧力差を称して「圧力損失」と呼んでいるのです。
圧力が消えて無くなってしまう訳ではないのです。
ですから、出口を塞いでしまった場合、「細い部分を通る流体の量が、素通しのパイプの時
よりも少ない」と云う事象は起こりませんので、
┌―――――┐ ┌――――――
│←← └―┘ ←←
│←← ┌―┐ ←←
└―――――┘ └――――――
となります。
つまり、入口と出口の圧力差が無くなるのです。
ブレーキで考えてみますと、上の図で「出口を塞いだ蓋」がキャリパーピストンに相当しま
す。
ですから、あんなに細いブレーキパイプを介しても、ちゃんとブレーキが効くのですね。
さて、ではブレーキホースにおいて、弾力性のある部分が膨らむとどうなるのでしょうか?
確かにパイプが膨らむ事に因り、経路全体の体積が大きくなります。
ブレーキなどでは、この体積増に因って、経路に流れ込むブレーキフリュードの量が増え、
ペダルを踏むストロークが大きくなります。
ここで注意すべき点があります。
それはブレーキホースは際限なく膨らまないという点です。
ブレーキホースは弾性体であり、内圧に対して非線形のバネレートを持っています。
例えば、特殊な実験でブレーキホースにガンガン内圧を掛けて行けば、グーっと膨らんでく
るでしょう。
ですが、それは上昇する内圧に比例して膨らんでいるだけで、同じ圧力なのに膨らみ続けて
いる訳ではありません。
内圧50kg/cm平方で1mm、100kg/cm平方で1.5mm膨らんでいるのであ
れば、50kg/cm平方では1mmしか膨らみません。
50kg/cm平方を保ったまま、ホースが1.5mm2.0mm2.5mmと膨らんで行
くのでは無いのです。
ですから、ホースが膨らんで経路全体の体積が増えても、ペダルを踏むストロークが増える
量はある程度で止まります。
制動に要求される内圧が50kg/cm平方だとしましょう。
その内圧を産むだけの踏力でペダルを踏めば、それでホースが1mm膨らみます。
ホースが1mm膨らんだなら、ペダルのストロークが1cm位増えるでしょう(←この辺の
数字は適当)。
でもそれだけです。
ペダルのストロークが1cm増えたからと言って、制動力が落ちるのではありません。
つまり(結論)、純正のブレーキホースを社外品に替えたからと言って、ブレーキの効きが
良くなるわけではないのです。
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